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2017年5月11日 (木)

こんな思い遣りのなさが、今は通じるのか

 土曜日早朝のCX系のテレビ番組「テレビ寺子屋」をよく見ています。
 車で、週1回、新聞を配っているときなので、最初から通してじっくり見ているわけじゃないけど、まぁだいたいの話の流れは分かります。
 で、先週登場した、山崎洋実だとかいう人。何をやっている人か知らないけど、こんな話をしていました。

 御主人の実家がある広島まで、横浜から、家族みんなで遊びに行ったときのこと。...
 御主人は何か試験に向けた勉強があるとかで、ある日、山崎女史とその子ども、そして実家のお義母さんとで映画を見にいくことに。往きは御主人に送ってもらい、その時、「帰りも迎えに来るから」「わかった」と約束。
 映画が終わったあと、女史が御主人に電話をして迎えを頼もうと思ったら、お義母さんが「勉強の邪魔をしては悪いし、タクシー代は出すからタクシーで帰ろうよ」と提案、女史もそれに同調したそうです。
 で、タクシーに乗り込み、少し走って「夫に電話しなければ」と思ったその時に、御主人から「もう映画館の前まで来ているけど、どこにいるの?」との電話が。
 女史は「実はタクシーでもう家に向かっている」と返事をすると、御主人は「迎えに行くって約束したよね」と怒り出したそうな。
 でも女史も、「何時に来てね」とお願いしたわけではないし、どういう待ち合わせをするかはまったく打ち合わせなかった、と。
 結局、御主人はへそを曲げ、お義母さんは自分が提案したものだから、なんとなくいたたまれなくなり、険悪な空気の一日でした、という話でした(多少、脳内補完もあるけど)。

 で、この山崎女史、会場の観客に聞くのです。「誰が悪いと思いますか?」と。
 ところが、女史が自分で出した結論は、「誰も悪くないんです」と。「皆、よかれと思ってとった行動だが、その『よかれ』の基準は、一人ひとり違う。自分の基準がすべての人に当てはまるわけではないし、自分の物差しで人が動くと思ってはいけない」と、だいたい、そんな趣旨の話でした。

 でも、あの時会場にいた人、そしてテレビを見ていた人の多くは思ったはず。「山崎女史、アンタが一番悪い」と。
 物差しが違うなんて、そんなのまっとうな社会生活を送ってきた人なら、誰でも(無意識のうちに)分かっていること。だから、どう振る舞うことが、相手の心を傷付けないことになるか、みんな考えるんじゃないの?

 この場合で言ったら、お義母さんからタクシーで帰ろうと提案があったときに、その場でダンナに電話するのが、おそらく普通の人の取る振る舞いだと思う。「もしかしたら、もう家を出発しているかも」と、そこまで考えるでしょ、誰だって。
 そんなごく普通の思い遣りも持てない人間が、どういう資格で人の前に立って「講義」しているのか知らないけど、こういうものの考え方が世の中のスタンダードになっていくのなら、世の中はもっと悪くなっていくだろうと、ヒドく憤慨したひと時でした。
(2016.04.12)

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